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2019-09

再び、バブルの足音が聞こえる

           ――バブルの教訓、今どこに――

今回の世界金融危機は、元をたどれば米国の金融緩和の行き過ぎによる住宅・信用バブルに行き着く。

 日本では1980年代後半に、プラザ合意後の急激な円高と景気後退に対処しようと、空前の金融緩和が実施された。対外配慮による内需拡大路線とインフレ懸念の後退によって、緩和は長期化した。これに伴うバブルの発生と崩壊が経済社会に残した深いつめ跡について、今さら云うまでもあるまい。

 バブルを防げなかった日銀は後日、容赦ない批判にさらされた。その長期間にわたる行き過ぎた金融緩和が人々の安易な期待を膨らませ、金融機関のリスク感覚を麻痺させて、バブル経済を引き起こしたという厳しい責任追及の広がりである。

 それはやがて日銀法見直しにつながった。旧日銀法では日銀の政府からの独立性が弱かったため、金融政策がそのときの政府の意向や財政の事情でゆがめられ、このことがあのバブルの原因にもなったというのである。日銀法改正の主眼は、日銀の政府からの独立性向上にあった。

 いままた、脱デフレ一辺倒の雰囲気の下、金融の超緩和が進行し、加速されている。日銀がジャブジャブの金融緩和を今後も続けるといくらくりかえしても、手段を選ばず通貨膨張を目指せとの主張が続いた。

 この夏、その動きは一段と高まった。目先の円高・株安に驚くあまり、日銀に難しい対応を求める声が多く聞かれた。ただ、その将来の帰結についての吟味は怠れない。猛暑へのいら立ちに紛れて、バブルの貴重な教訓や日銀法の趣旨を忘れてしまったかのようである。 

 今回は以前と状況が違うと言いつつ、いつも歴史は繰り返す。この果てしない超緩和が先々、どのような災厄をもたらし、どう言い訳されることになるのだろう。今、金融政策が重大な岐路にさしかかっているのは間違いない。
               
            日経新聞十字路「全国地方銀行協会常務理事 中川洋」


           s-IMG_1065バブルがやってくる





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