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2020-06

今のお年寄りは年金もらい過ぎ ?

高度成長期をまじめに戦い抜き、引退した世代の会合に出たことがある。彼らから伝わってくるのは、不安はあるものの、まずまずの年金を得ており、物価が下がるのは良いと実感しながら、子孫にツケを残したくないという思いである。
 彼らが一生懸命働いた世代であることを疑う者はいない。出発点は貧しかったが、急激な所得の上昇は機会の増大につながり、日本市場最大の自由を享受した。受験競争は激しかったが、卒業後の就職口は広く提供された。競争に見合うだけの見返りが得られた。というよりも、見返りが見込めたからこそ、激しい受験競争に飛び込んでいったというほうが真相に近い。総じて良い時代だった。

 しかし、こうした見返りに、現在の年金やデフレによる貨幣価値の上昇分まで含めるとなると、「もらい過ぎではありませんか」と言いたくなる。鈴木亘学習院大学教授が明快に説明しているように、現在の年金制度は賦課方式をとっており、若年世代が老年世代を支えている。この仕組みを維持する限り、少子高齢化とともに若年世代の負担はますます重くなるばかりだ。

 デフレの進行も形を変えた世代間再配分である。デフレは単にお金を貯めこむ人には有利に働く。また、かっての戦士たちには戦場があったが、デフレによる失業率の上昇で現在の若者たちには戦う機会も与えられていない。

 子孫にツケを残さないために必要なのは、「各世代が自立すること」だ。世代内の問題は世代内所得再配分で解決すべきだ。厚生労働省も認めているように、年金の世代間格差は著しく、端的に言って、現行制度は正義に反する。

 なお、年金問題では税方式への移行が取りざたされる。しかし年齢に応じて課税額を増す「年金税」を導入するのでない限り、税方式への移行は改善策ではあっても解決策ではない。解決策は老年世代の自立、すなわち若年世代から老年世代への所得再配分をやめることだ。こういう改革で老年世代は得もする。このままでは年金不安は解消しない。必要なのは年金制度を持続可能なものにする改革だ。
(2009・07・09 日経新聞 大機・小機)

戦いを終えた戦士たち
(受験戦争も就活もビジネスマンとしても厳しかった)
s-天校
(熊本の高校対抗戦で天草高校が優勝)                


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