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2019-06

ディストピア(暗黒郷)

 エコノミストの間では、安倍政権の「第三の矢」の評判は芳しくない。彼等は異口同音に、初めの二本の矢で沸き立ったアベノミクスへの期待は、小粒で小出しの成長戦略によってしぼんでしまうという。

 確かに処方箋も判で押したように、雇用流動化、企業減税、規制緩和や農業・医療への市場原理導入だ。英国の老舗経済紙などは大量の移民導入を推奨してやまない。政権に近い経営者にも同じ意見の者が多いようだ。

 彼等の提案が全て実現して、掛け値なしに日本が「世界で一番企業が活動しやすい国」になったと想定してみよう。何が起きるか。

 まず、限定正社員や解雇の金銭解決、米国流の解雇自由の制度化で、失業率が跳ね上がる。中高年の解雇で、女性や若者の非正規雇用が増えるかもしれないが、今度は彼等が不安定就労に悩まされる。自殺が急増し、社会不安が醸成される。

 極端な格差が広がり、世界に冠たる平均寿命もみるみる短くなる。移民の労働力も初めは便利でも、高齢化すれば社会保障の負担になる。

 農業と医療で営利企業が自由にふるまえば、自然環境は虫食い状態になり、大量の医療難民が現れる。企業減税で国内の雇用確保を狙っても、海外進出を食い止められない。
大多数の国民にとっては、第三の矢の成功はディストピア(暗黒郷)だ。

「東京新聞本音のコラム2013・06・13」(法政大学教授 竹田茂夫)


 

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